今回は、おいらが行っている、爬虫類のエサ用ミルワームの栄養価を高める管理方法をご紹介したいと思います。
まあ、ガットローディングと言えば、かっこよく聞こえるかもしれませんが、要は、エサ用ミルワームに栄養価の高いエサを与えて、ミルワーム自体の栄養価を向上させることです。
そうそう・・・この記事につきましては、あくまで、爬虫類のエサにするための「生きた」ミルワームの栄養価を高める管理方法についてのものであって、乾燥のミルワームや・缶詰のミルワーム、冷凍のミルワームのように「生きていない」ミルワームについてのものではありませんので、くれぐれもヨロシクおねがいしますね!
で・・・
ミルワームと言えば、ペットのエサにするために販売されている「チャイロコメノゴミムシダマシ」という昆虫の幼虫のことですが、爬虫類のエサとして、そのまま使用するには栄養バランスが悪いため、カルシウムやビタミンなどのパウダーなどをまぶして与えるといった、一手間が必要になります・・・
まあ、エサに直接カルシウムやビタミンといったサプリメントのパウダーを振り掛けてまぶすことをダスティングと言いますが・・・
ミルワームにサプリメントをダスティングすれば、それで済むかと言えば・・・
そうではなく・・・
体の表面がツルツルしているミルワームは、時間の経過とともに振り掛けたカルシウムやビタミンの大半が剥れ落ちてしまい、爬虫類が食べる時には、ほぼ無くなっているといった問題が発生します。
お皿の中に、カルシウムやビタミンなどのサプリメントを入れて、その中にサプリメントを振り掛けたミルワームを入れておくという方法もありますが・・・
こちらも時間の経過とともにサプリメントが体表からはがれ落ちてしまい、おいら的に満足のいくレベルで爬虫類の体内に取り入れられているとは思えませんでした・・・
ということで・・・
サプリメントのパウダーをエサ用昆虫に振り掛けてまぶす「ダスティング」以外の方法を模索していた時に、X(旧ツイッター)でウォンバルー(WOMBAROO)の投稿を見つけました!
ちなみに、ウォンバルーは、オーストラリアの動物園や研究所で使われているサプリメントのメーカーで、オーストラリアらしくウォンバットとカンガルーからウォンバルーになったみたいです・・・
で・・・
ウォンバルーの投稿は、おいらが知らない情報やおいらのこれまでの常識を覆すような情報が満載で、おいら的にグイグイ引き込まれ、気付いたら過去の投稿のすべてを読み込んでいました・・・
まあ、興味や関心というのは人それぞれですから、おいらがとやかく言うことではありませんが、自分が飼育している爬虫類に、より健康的なエサを与えたいとお考えであれば、一読の価値はあるかと思います・・・
話がそれましたが・・・
ウォンバルーの投稿の中に、ミルワームについての投稿がいくつかあり
その中で・・・
栄養価が低い、消化しづらいと言われがちなミルワームですが、実際はそうではなく、爬虫類にとってとても大切な餌の一つだと言われており
また
インセクトブースター(INSECT BOOSTER)という商品をミルワームに与え、ミルワーム自体の栄養バランスを整えるガットローディングを行えば、カルシウムレベルとカルシウムとリンの比率が著しく改善されるということがデータとともに示されていました
で・・・
ミルワームの体内に、爬虫類に必要な栄養分を蓄積させ、栄養バランスを整えることが出来れば、ダスティングのように、エサ用昆虫に振り掛けてまぶしたサプリメントが剥がれ落ちてしまうことがないため、おいら的に満足のいくレベルで爬虫類の体内に必要な栄養分を供給することが出来ると確信し・・・
インセクトブースターという、ウォンバルーのエサ用の生きた昆虫のためのガットローディングに使う商品を購入して使用している次第です!
ということで、こちらがウォンバルーのインセクトブースターです。
こちらに、商品の使用方法として、コオロギやローチ、そしてミルワームなどのガットローディングの方法がめっちゃ簡単に書かれています。
こちらには、主な栄養成分割合や原材料名が書かれています。
海外製品らしさ満載のザックリした感じですね!
で・・・
ここからは、インセクトブースターの中身を見ていきましょうね。
取り合えずフタを開けてみましたが、海外メーカーの商品にありがちなフタのチープさは感じられませんでした・・・
で・・・中身を取り出したら、こんな感じでした。
見た目も臭いも、米ぬかっぽい感じの粉が入っていました。
エサ用昆虫がこの粉を食べることにより、栄養バランスが整えられ、栄養強化が出来るみたいです。
冷凍保存も可能とのことなので、長期間使用しないときやダニの発生が気になるときは、冷凍で保存すればいいかも・・・です。
で・・・
インセクトブースターを使ったミルワームのガットローディングの方法は、めっちゃ簡単です・・・
インセクトブースターの他に、小麦の製粉工程の際に取り除かれる「フスマ」というものを使いますが、こちらはペットショップや通販で購入出来ますので、入手は難しくないかと思います。
ということで、ここからは、ミルワームのガットローディング用の環境を作っていきますね。
まず・・・1対1の割合になるように、インセクトブースターとフスマを用意して・・・
ミルワームを飼育するガットローディング用のカップに入れておきます。
その中に必要な数のミルワームを入れるだけで、ガットローディング用の環境は完成です。
あとは、インセクトブースター入りのエサを食べたミルワームの栄養バランスが整い、栄養が強化されるのを待つだけとなります。
で・・・ガットローディングを開始して、3日から5日後には、カルシウムを直接振りかけなくても 爬虫類に与えることが出来る状態になるとのこと
これだけで、カルシウムだけをとっても、昆虫に直接振りかけるダスティングの3倍以上の効果があるとのことですから・・・すばらしいですね!
まあ、こんな感じでフスマとインセクトブースターを混ぜるだけで、超絶簡単にミルワームの栄養強化をすることが出来るため、ついつい野菜などを加えたくなるかと思いますが・・・
ウォンバルー的には、これはNGだそうです!
理由は、インセクトブースターを用いたガットローディングは、ミルワームにフスマとインセクトブースターから得られる必要な栄養を、いわゆる「腸詰め」にするものなので、この時期に野菜を与えてしまうと、ミルワームの腸内が野菜でいっぱいになってしまい、ガットローディングの目的であるカルシウムなど必要な栄養素が十分に行き渡らなくなり、インセクトブースターの効果が薄れてしまうからだそうです。
水分については、野菜からではなく、水または昆虫ゼリーで与えることが推奨されていますので、飼い主的には、フスマとインセクトブースターを混ぜて、後は、ほったらかしみたいな感じですね!
で・・
ウォンバルーでは、昆虫をエサとして与える場合、多種多様な餌用昆虫を様々な成長過程の大きさで与えることが推奨されています。
そのため、おいらも、ミルワームはもちろん、大小さまざまなコオロギやデュビア、レッドローチなど、いくつかの種類の昆虫にインセクトブースターを使ったガットローディングを行って爬虫類に与えています。
で・・・
インセクトブースターを使ったガットローディングを行っている場合で
幼少期や産前産後の母体のように、より多くのカルシウムが必要な場合はどうするのかといった疑問が浮かぶかと思いますが、幼少期や産前産後の母体のように、さらなるカルシウムの添加が必要な場合は、重金属に汚染されたカキ殻が使われていないズーメッドのレプティーカルシウムをダスティングするとのことでした。
ちなみに、ズーメッドのレプティーカルシウムには、カルシウムの吸収を助けるビタミンD3の有無によって、「with D3」と書かれたビタミンD3が入ったものと、「without D3」と書かれたビタミンD3が入っていないものがありますが、紫外線ライトを使っていない場合はビタミンD3が入ったものを使い、紫外線ライトを使っている場合はビタミンD3が入っていないものを使うとよいそうです。
(※ ズーメッドのカルシウムの場合の使い方です。)
インセクトブースターという商品を使い始めて間もないおいらですが・・・
爬虫類のサプリメントは、ただ単にエサに混ぜたり、振り掛けたりすればいいというわけではなく、エサ用昆虫や飼育している生体、紫外線ライトの有無といった飼育環境によって正しい使い方があることを実感したしだいです。
まあ、こんな感じではございますが、おいら的に、飼育している爬虫類に与える餌については妥協したくないという思いがあります・・・
おいら自身、現在のエサ用昆虫の管理方法を完成形とは思っておらず、今後の飼育経験や新しく入手した情報、新しく発売されたサプリメントなどをもとに、より良い管理方法に改良していきたいと思っています。
ということで今回はここまで・・・
今後、気になることが出てきたら記事にしたいと思います。
YouTubeチャンネルでは、動画でご紹介していますので、是非ご参照ください!
⇒ チャンネルおさる YouTube
以上、チャンネルおさるでした!
バーイ!